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2026年7月26日日曜日

読書  志高く 孫正義正伝 新版

前職で数年、コンピューター書籍の担当をやったことがある。30年以上前だが、Windowsやエクセルのマニュアル本とかCD-ROMが付録に付いたパソコン雑誌がよく売れた。

アスキーや技術評論社ナツメ社とかと並んでソフトバンクは大手の一角で雑誌も書籍も大量に出していたが、個人的にはアスキーのオバカさ加減が好きで、ソフトバンクから感じる育ちの良さみたいなものは好きではなかったが、実は他社に広告を断られたから自社で雑誌を出すことになったのが出版社の始まりとは知らなかった。

その後ソフトバンクは携帯電話の会社になり、ヤフーや球団を買収しロボットを売り、今や名だたる投資会社になってしまったのは孫正義の並外れた行動力のおかげだったのか。

孫正義はAI時代にソフトバンクをどこに連れて行こうとしているのだろうか?この本はやや古めなので、最近の動向は不明だが毎年開催されるソフトバンクワールドというイベントにでも参加すると垣間見えるのかもしれないね、行ったことないけど。つか、リアル会場は7月14日に終わってオンデマンド視聴ができるのは今ですって。https://sbw.tm.softbank.jp/lp/

2026年7月18日土曜日

読書 起業家の勇気 USEN宇野康秀とベンチャーの興亡

 本書を読みながら、私の人生のあちこちで登場した「USEN(大阪有線)」との記憶が、一気につながる感覚を味わった。

大阪有線との出会いは、学生時代にアルバイトをしていたパン屋が有線を入れており、勝手にチャンネルを変えてBGMを変えてみたり、お店の電話でリクエストを出していたのを思い出す。

それから前職で、店内放送の契約他社からUSEN(すでにアルファベット表記の会社名になっていた)に切り替えた事があった。プログラムタイマーを使ったCMの送出や、リモコンでのレジ応援呼び出しが使えて重宝したものだ。

その時の営業マンが店舗の周りや屋上まで見て回って、何なら隣の建物の間にある塀もよじ登ってケーブルの様子を確認していたのを覚えているが、あれは大阪有線時代、違法に電柱にケーブルを張り巡らしていたDNAを受け継いでいたのだな。

今は防犯カメラを入れている拠点があって、普通は設置工事は関係会社の電工屋さんが施工するケースが多いと思うのだが、ここは自社で工事をやっていたのが印象的だった。ここにも「自前でインフラを敷く」という大阪有線の強烈な遺伝子を感じずにはいられない。

USENは大阪有線が進化したものだとは知っていたのだが、この本でITバブルの時の空気感を思い出した。自分はネット通販とかに携わっていたのだけど、株が上がって、球団の買収話やライブドアのゴタゴタがあり、結局ITバブルは弾けて、のような一連の騒動を、なんか騒いでいるなとHTMLタグをシコシコ書きながら横目で見ていた2000年初頭。

そう言えば、今のAIバブルもそっくりな気がする。さんざん持ち上げておいて、あとは誰もインターネット革命なんて口にしなくなるのだが、実生活にITは深く根ざしているのだ。AIも今、まさにバブル崩壊のステージだと思うぞ。そしてAIバブルは弾けても、AIは深く浸透していくのだ。

2026年7月11日土曜日

読書 夏帆 The Tale of KAHO

 村上春樹3年ぶりの新作、前回から紙の本はやめたので今回も電子版、紙の本なんてよっぼどのことがないと買わないのだ。価格は2,574円、思った以上に高くてひるんだがポチってしまう。

なぜか36年前住んでいた新小岩と、ヨメさんの出身地足立区花畑が出てくる、大宮や武蔵境も出てくるが関東圏の住人でないと距離感が掴めないかもしれないが、空気感を知っているとこの配置はかなり絶妙で面白い。

ストーリはかなりおとなしい、皮剥ボルツや綿谷ノボルのようなアクの強い登場人物もいない、割に淡々と進んで行くのだが、そこは村上春樹だから出てきますよメタファーが。

ところどころ、進化したテクノロジーがチラチラ出てきたりして、きちんと物語世界がアップデートしているのが嬉しかったりするな。壁や騎士団よりも好きな作品になりそう。

2026年5月30日土曜日

読書 食う寝る坐る 永平寺修行記(新潮文庫) Kindle版

 修行モノが好きだ。千日回峰行とか醍醐寺の修行を対象にしたテレビやノンフィクションは割とチェックしていて、実はこの作品も出版された時に読んでいる。

96年だからちょうど30年前、大阪の店舗にいていろいろ自分なりに苦労していた頃、ハードカバーの本を読んだ記憶があるが、買ったのか借りたのかは忘れてしまった。しかし内容はかなり鮮明に残っている。

2001年に文庫になったようで、たぶん買ったはずだが手元にはない。大阪から東京に異動した頃だが、文庫版の表紙を覚えているのでもう一度読んでいると思う。そして先日 Kindle Unlimitedで見つけたので再読したが、人生でトップ5に入れて良い名作だ。

著者は30歳で永平寺に上山し1年の修行生活を送るのだが、一般には明かされていない修行の内容が詳細に解説してあり3度目も飽きることなく読んだ、そしてエモい文体が素晴らしい。30年経って著者も還暦になっているはずだが、まさか僧侶になっているのだろうか?今どうしているかは後書きにも語られていないし、他の著作もない。しかし執筆裏話は追加されていて、電車の中で書いたとか5年かかったとか、書き残しておこうという凄まじい執念を感じる。

著者は仕事帰りに2キロ泳ぐのが習慣と書かれていたが、毎週1キロ泳ぐワタシからすると10倍の距離で、一度に2キロは相当キツイと思う。体力があるから厳しい修行も文章化できたのかもしれない。

2026年5月6日水曜日

読書 久米宏です。ニュースステーションはザ・ベストテンだった

関西人なのでTBSラジオは馴染みがないのだけど、東京のラジオも関西のラジオに負けず劣らず面白い時代があったんだな、というのが発見。久米宏のTBS社員としてのスタートも永六輔のラジオ番組の中継コーナーで、なんか無茶苦茶なことをしていたらしい。つか、今のユーチューバーみたいなものか?

そしてザ・ベストテンにニュースステーション、当然ガッツリ見ていて、我々世代はあれがテレビと思っていたけど、それ以前のテレビはもっと真面目なもので、それがエンタメになり、行き過ぎて足かせだらけになってしまったのが今のテレビなのかもしれないね。

 知性派で異端児で群れないのは、関西の上岡龍太郎とも通じるところがあるが、ニュースステーションも関西で視聴率が高かったらしいが、毒気と知性が混ざり合ったああいうヒトは好きだよね関西人。どちらも81歳で亡くなり、どちらも死因は肺がんで、2023年(上岡)2026年(久米)と相次いで亡くなっているというのも、「テレビの時代」が幕を閉じたことを感じさせるな。


2026年4月5日日曜日

この世に爪痕を残していると思っていたけど実はちっとも残っていなかった

前職ではイベント担当をやっており、7年ほどの間に数百本以上はやっていると思うのだが、当然裏方なので、どこにも名前など残らない。

しかしこの本のイベントでは、実際に受験した娘が父親へのメッセージを読んだ音源が再生されるという趣向が用意されており、その再生ボタンを押すのがワタシで、その様子が文庫化の時あとがきに収録され、名前出てもいいですかね?と出版社の営業担当者が聞きに来た覚えがある。 

なんとなく思い出して文庫をAmazonで買ってみると、娘のコメントは全文収録されているが、イベントについての記載は2014年7月30日に開催されました、とそれだけだでワタシの名前も省略されていた。

文庫のあとがきでも版によって違うことがあるんだね、爪痕を残しそこねたような気がする、つか、2017年にはドラマになってDVDになって著者がオンライン塾を開き(月額9000円)下剋上算数とか参考書まで展開しているのか、知らんかったよ。

2026年2月1日日曜日

読書 副業おじさん 傷だらけの俺たちに明日はあるか

10年くらい前、ボチボチ前の仕事を辞めることを考えていた時に副業とか資格取得とかを調べたことがあった。当時はクラウドソーシングなどが出始めてたところで、いくつかのサイトに登録し、1件5千円から3万円くらいの仕事になったこともあったのだが、食っては行けないことが早晩に判明、結局フルタイムの仕事に転職をし、こちらの方面は一旦忘れていた。

それから時が経ち、気がつくと定年とか、年金とかいうワードが眼の前をチラつく年齢になっていた、早いものだ。十年前と違うのは、子どもたちが家を出ており、大きな借金があるわけではないので、それほど稼ぎにこだわらなくても良いという点で、それならカメラマンでも配信業者でもできるのではナイダロウカ?と思っているのだが、世の中そんなに甘くはないよ、というのがこの本。

登場する副業は食品工場勤務、デリヘル送迎、ラブホテル清掃、アルミ缶回収、バリスタ、フードデリバリー等々、決してクリエイティブではなく、もはや最底辺と言っても過言ではない肉体労働の数々、体力に自身があったとしてもこんな仕事は出来ない。

おなじ著者で『ルポ 過労シニア 高齢労働者」はなぜ激増したのか』という作品もあるのだがこちらはもっとすごい。年金だけでは暮らせず、働き続けざるを得ない高齢者がぞろぞろ登場、外国人労働者から仕事上の注意を受けるとか、そんなことになっているのか、恐ろしい。

2025年9月21日日曜日

読書 メガバンク銀行員ぐだぐだ日記

〇〇日記シリーズ、30点以上出ているがそれなりに売れているのだろうか?旧三五館は倒産し、社員が一人で運営(販売はフォレスト出版)しているそうだが新聞広告もよく見かけるし、頑張っているようだ。この日記シリーズもだいぶ編集の手が入っていると思われ読みやすいし、買おうとは思わないがAmazon unlimitedに出ていたので読んでみる。

書店時代、ビジネス書の担当だった頃晩聲社(ばんせいしゃ)という聞いたこともない出版元から「富士銀行行員の記録」とう暴露本が突如ベストセラーになったが、それを思い出した。「富士銀行」は銀行大合併時代にみずほになった訳だが、体質はまったく変わっていないということか。新しく構築したというMINORIもトラブル続きだし、口座もってないからしらんけど。


 

2025年7月6日日曜日

読書 私が見た未来

 実は読んでいないのだが、数年前からこの本のことは知っていたし、予言の内容も知っていた。

で、防災グッズを買い揃え、風呂場に水を張って待ち構えた7月5日なわけだが、トカラ列島で過去にないほどの地震が発生しているが津波は発生していない、というのが今現在。当たったかと言えば当たりなのかなあ、もっと凄いことがこれから起きるのかもしれないが。

科学的根拠がないから信じないでください、と気象庁のトップが断言したとの報道があったが、だったら今回の群発地震も科学的に説明してもらいたいものだ。

天気予報の精度は近年とても良くなっているが、それでもハズレることはあるし、科学的根拠のないことなんていくらでもあるし、根拠がないからむしろ拡散したのだろう。目に見えない世界だけが世界でないのは確かだ。にしても100万部超えとはチト売れすぎ、飛鳥新社は笑いが止まらんね。

2025年6月1日日曜日

読書 鯖

 2018年発売の本だが、出会った時が新刊、今年読んだ中ではナンバーワンだ、いつまでも鯖のヘシコのイメージが頭から抜けない。◯人のシーンがあるのだが、リアルで残虐。ねじまき鳥クロニクルに人間の皮を剥ぐ描写があったが、あれを超えると言えばお分かりいただけるだろうか。

作者のプロフィールもすごい、発表時62歳、住所不定、無職。消費者金融に勤め、一時は起業で成功し年収2000万だったらしいが、福島の除染作業や風俗業、土木作業員の経験もあるとか。

実はこの前に「藻屑蟹」を読んでいて「犬」も読んで「救い難き人」を読むところで今週が終わったのだが、1週間で3冊以上を読んでしまった。分かりづらい描写や、語り手が入れ替わったりするところでひっかかる所もあるので、もっと若い作家さんかと思いきや実は人生の先輩、数多の経験がリアルな描写を裏付けていてもっと読みたくなる。

2025年5月17日土曜日

読書 ルポ足立区

ルポはルポルタージュの略で取材報告の意味だが、その意味でこの本はルポではなく著者の武勇伝というか、エッセイまたは自叙伝的な本で、覚醒剤にヤクザに半グレなど犯罪の羅列で、主に竹ノ塚周辺のことしか書かれていない。ホンマかいなと思うが、フィリピンパブだらけの一角は確かにあるし、そんな世界もあるにはあるのだろうが、Kindle Unlimitedに入っていたので読んでみたが不快感のみが残る。

著者は青少年向け格闘技「漢気(おとこぎ)」を運営しており、竹ノ塚の駅前にバーとこども食堂も立ち上げたとか、なんか妙な組み合わせだなあ。

2025年5月11日日曜日

読書 マルチの子

学生の頃、居たよアムウエイ勧めてくるヤツ、サークル繋がりで普段の言動を知っており、全く信用できない人物だったので何も買わなかったのだが、その後どうなったのだろう?

当時はケータイもインターネットもない時代で、マルチのことを調べるも簡単ではないのだが、ググれば何でもわかる時代にマルチや詐欺に引っかかる分けがないと思いきや、メールやSMSやマッチングアプリがマルチの入口になるのだから油断ならない。

舞台は大阪、駅前第3ビルはいかにもそれ風な会社がありそうで、主人公が住んでいるのがビミョーに遠い兵庫県の某都市、この設定がリアルで、マルチに引っかかりそうな人物像が浮かび上がってくるのは関西人だけかもしれない。

あとポンジ・スキーム(投資詐欺)も出てくるのだが、読者も持っていかれそうなほどリアルに書かれていた。後に詐欺だとわかるのだが、これくらいリアルだとオレだってお金出していたかもしれない、気をつけよう。

2025年2月8日土曜日

読書 「教授」と呼ばれた男 ――坂本龍一とその時代

 やっと読んだ。500ページ以上あるが、著者もあとがきで言っているようにまだまだ足りない。矢野顕子もデビットシルビアンも一瞬出てきただけに過ぎないが、詳細に書き出すと3巻組とかになってしまうかもしれない、本当に大量の仕事を残した男だった。

78年から約45年間の活動期間、前半分くらいの作品は今でも聴き直すことがあるのだけど、後半は追えていなくて、CDは買ったものの1回くらいしか聴いていなかったりする、年代別の作品解説を見てまた聴いてみたくなった。

そして後半部の音楽以外の仕事は私には理解しがたいとこともあり、東京都現代美術館の「坂本龍一 | 音を視る 時を聴く」もまだ行っていない。でもなぜそこに至ったのかは、この本でちょっとは理解できたかもしれない、頭が良すぎるんだろうな教授は。

そして同時代に生きたことが本当に幸運だったのだと今更ながらに強く思うのだ、ありがとう教授。。。

2025年1月11日土曜日

読書 死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発 (角川文庫) Kindle版

東日本大震災のときは、前職のネット通販の担当だったので本店ビルの8階にいたのだが、揺れたと思ったらPCのモニタがあっちこっちに飛んでいき、それでも動作はしていたのをよく覚えている。その後すずらん通りに避難し、電車も止まっていたので徒歩で帰宅すると、テレビでは大津波の映像が。

その夜も余震が続き、当時持っていたiPhone3sの揺れくるコールアプリはなりっぱなしだったな。

同じ時期に、福島第一原発では吉田所長をはじめとした原発スタッフの命がけの戦いがあって今があるのだと、今更ながら思い知る。そして当時の政権の無能さが忘れがたく、この本にも詳しく記録されている。

節電、輪番停電と電力事情が厳しい時期もあったが今はみんな忘れていて、クリスマスイルミだ、プロジェクションマッピングだと無駄な電気を使っている気がするぞ。

2024年12月28日土曜日

読書 となりのナースエイド

 ヤバい、年末の忙しい時に見つけてしまった作者、知念実希人。名前はなんとなく知っていたのだが、Kindle読み放題に入っていたので読んでみるとこれは面白い。

病院の描写が細かいと思ったら現役の医者、しかし詳しいだけにとどまらず、それがいかにもありそうなフィクションと一体になり、読者をストーリーの中に引き込んでいくのだ。

ドラマにもなったんだ、知らなかった、つかドラマなんて見ないけどねえ。

2024年11月10日日曜日

読書 老年学要論

老年学という学問があるらしい。一応、大型書店にいたのだがこの言葉は初めて聞いた。加齢に伴って生じるさまざまな課題を扱うのだとか。

まだ老年ではないと思うのだが、体力は低下してきており、10キロ走っても1時間を切れなくなってきた問題とかもカバーするのだろうか?

走って、泳いで、自転車こいで、トレーニングもやってそれでも迫りくる老いを感じる今日このごろ、砂時計はいつまで残っているのやら。ちなみにこの本は読んでません、画像借りただけですw

2024年10月19日土曜日

読書 欺す衆生(新潮文庫) Kindle版

お金のことで騙されたことはない、と思う。あ、大阪勤務の時代に知らない人に貸した千円が返ってこなかったことがある。公衆電話の前でお金がないとか言われて、小銭がないから千円出して、この店の者だから何時でもいいとか言って、返ってこなかったのは当たり前か。

騙したことも、ないと思う。結婚詐欺とか言われるかもしれないけど(爆)。

実際に起きた経済事件を下敷きにした薄っぺらい小説を直前に読んでいて、またその類と思ったが全く違うレベルで、相当に面白い。月村さんとは前職時代にお会いしてはいないが、どこかで擦れ違っているかもしれません、不明を恥じております。

ゴールドに和牛、原野商法、騙されると思って騙されている人はいないと思うのだけど、判断力を狂わせるのはカネの力と、年齢ということなのだろうか?別にカネがあるわけではないけれど、本当に怖いね。ヤクザ、政治家も出てくるがやっぱり同じようなものなのかしらん。

2024年9月16日月曜日

文庫ドミノ

 書店の文庫本は、レーベル別→著者別に並んでいることが多い。以前は、気に入った作家があれば、例えば新潮文庫を端から買っていき、新潮で買い尽くしてしまうと講談、角川、集英、光文などとと適当に買い進め最後の方に徳間とか朝日文庫とかややマイナーなところに行き着くと、次の作家に移る、みたいな買い方をしていた。

最初にコンプリートしたのは北杜夫あたりか、村上龍や平井和正や筒井康隆もそうやって読んでいき、村上春樹はずっとあと2000年頃に文庫化されたものはコンプリートした気がする。今思えば日本人男性作家ばかりだな。

集めた本たちほとんど残っていない、置き場所に困って処分してしまったのだ。しかし、子どもたちが出ていくと家の中に空き部屋が出てきたりして、取っておいた方が良かったなとか思うのだが、取っておいたとしてもイマドキ北杜夫なんて読まないだろうなあ。

2024年8月9日金曜日

読書 地下鉄に乗って

 主人公が地下鉄に乗って時間を遡り、父親の過去を垣間見るという物語、電車の中で何日かかけて読んでいたのだが、何度も乗りすごしてしまうほど引き込まれた、浅田センセイ、プリズンホテルのイメージが強いのだが、この路線もさすがです。

刊行当時の主人公は自分とは同年代で、その父も自分の父親より少し早く生まれている。戦前に生まれ、戦地で死線をさまよい、戦後も苦労をした主人公と父が重なって泣ける。

そして今も当然走っている銀座線や丸ノ内線はそんな時代から走っていたんだなと、駅の所々に残る古い柱を見て思うよになった。上野も銀座もキレイになっているけど、階段もホームも一回り小さくて、車両もたったの6両でまるでミニチュアなんだが、およそ100年前の技術だからね。


2024年7月6日土曜日

読書 朽ちていった命:被曝治療83日間の記録 (新潮文庫)

 久しぶりに紙の本を買った、Amazonで。電子版が出ていなかったので。

1999年に起きた東海村のJCOで大量の放射線を浴び、東大病院に入院その後死亡した患者のルポ。

最初は看護師と話ができるくらいだったらしいが、3ヶ月で絶命、放射線は染色体を破壊し身体が内側から溶けていくのだ。人の身体は3ヶ月で細胞が入れ替わるというが、そのプロセスが止まると凄惨なことになり、医療は全く役に立たないのだ。

原発の安全性もさることながら、供給されるウラン燃料の製造過程もキケンだらけ、発電後に出るゴミも行き場がない、やはり原発は問題だらけだと思う。